IBDに効くことが証明されているプロバイオティクスはこれ(2017年研究)

2019年7月13日

自分自身がIBD※を患っておりまして、プロバイオティクスが効くのか気になるところ。じゃあ、効果が実証されているプロバイオティクスあるの?という疑問が出てきます。

そこでメタ分析の研究(複数の研究を分析した研究)を見つけましたので、ご紹介です。

※ Inflammatory Bowel Disease
炎症性腸疾患。下痢、下血などを引き起こす。一般的には潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)。

プロバイオティクスについて

定義としては「腸内フローラのバランスを改善することにより人に有益な作用をもたらす生きた微生物」だそうです。

ということで、プロバイオティクス=微生物を摂取して腸内を改善しようというお話です。

ご紹介する研究

・論文タイトル(意訳)

Systematic review with meta-analysis: the efficacy of probiotics in inflammatory bowel disease.(メタ分析によるシステマティックレビュー: IBDにおけるプロバイオティクスの有効性)

・論文リンク

    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28653751

・公開日

 2017年6月27日

・内容について

 この研究のすごいところは12,253研究も調べたところです。かなり信用度が高そうです。

活動期には…

まずは残念なお知らせです…
活動期のIBDにはプロバイオティクスは効きません…

プロバイオティクスを多く摂取した人でも摂取していない人に比べて、潰瘍性大腸炎では86%の確率で改善されないとのことです。

クローン病についても詳しくは書いていませんが、同様に効かなさそうとのこと…残念…

効果があったプロバイオティクス

現状、潰瘍性大腸炎に対して効果が証明されているのが「VSL#3」の1つのみです(クローン病は実験不足であり、証明されていません)。

ここで「VSL#3って何???」となったかと思います。

「VSL#3」は以下のプロバイオティクスを混ぜ合わせたものです。

  • B.longum
  • B.infantis
  • L.acidophilus
  • L.plantarum
  • L.casei
  • L.bulgaricus
  • Streptococcus thermophilus

「VSL#3」は5-ASA(いわゆるペンタサ)ぐらいの効果があったそうです。

実は「VSL#3」の製品名で販売している商品がありますが、日本では公式サイトから購入できません…そして結構お高いです…↓

VSL#3 for UC

公式サイト以外の購入先としてはQoo10等があるようです↓

(VSL#3)VSL#3ハイポテンシープロバイオティック – UNFLAVORED- 30パック

WWW.QOO10.JP

Qoo10が不安という方はiHerbに同じまたは似た成分のものがあります↓

・同じ成分(製法は同じではないと思われます)
 
Probulin, 腸サポート、プロバイオティク、30カプセル

 

 

・似た成分(「L.bulgaricus」が無いですが、若干安いです)

その他おすすめ記事

プロバイオティクスが興味がある方はプレバイオティクスにも興味がおありかと思いますので、↓の記事も参考になるかと思います。
IBDに対する食物繊維(プレバイオティクス)の効果と現実的な摂取方法を考える

また、「悪玉菌」になりうるカンジダ菌に関する↓の記事も読んでいただければなと思います。

IBD患者ではカンジダ菌の感染率はヤバイというお話と対策

まとめ

プロバイオティクスはまだまだ研究段階なのか、証明されているプロバイオティクスは「VSL#3」のみでした。
ちなみにご紹介させていただいたiHerbのプロバイオティクスの中では個人的には「PRO-15」を1回に3つ飲んで効果が少しあったかなという印象です。とりあえず「PRO-15」は続けてみようと思います。

健康IBD

Posted by tadano